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コレラ菌から人命を救った統計学

今回は個人的に目から鱗なお話です。

 

コレラ菌から人命を救った統計学

 

コレラ菌とは、古くから存在する病原体であり、19世紀にロンドンで大流行して人類に脅威を与えた。

このコレラ菌による感染症への対策案として以下2つがなされた。

 

①病原体の発生原因を予測した対策

統計学によりはじきだした対策

 

もっと細かく説明しますと

①病の発生原因を予測した対策

19世紀のロンドンは産業革命の真っ最中で、農業で食べていけない人達が都会に押し寄せ、工場で働き始める人が増えた時期だった。

下水が整備されないためにゴミや排出物が庭や地下室、道端といったそこら中にひしめいていた。

そうした「臭い地域」に住む多くの住民が死亡していたため、悪臭を取り除けばよいと考えた。

→街中の汚物を清掃し、下水を整備し、汚物を川へ流せるようにした。

 

一方、②は下記だった。

統計学によりはじきだした対策

コレラで亡くなった人の家をおとずれ、話を聞いたり環境調査

・同じ状況下でコレラにかかった人、そうでない人の違いを調査

・仮説を立てたら大規模なデータからコレラの発祥/非発祥の違いについて検証

という調査を行った結果、当時の水道会社AとBの利用者数と死亡者数の相関に気づいた。

※水道会社Aを利用=1万軒当たりの死亡者315人

※水道会社Bを利用=1万件あたりの死亡者37人

→とりあえず水道会社Aを利用するな!!

 

 

この結果は、お察しの良い方はお気づきと思いますが

統計学によりはじきだした対策の方が正解だった。

むしろ①病の発生原因を予測した対策は逆効果だった。

 

 

種あかしとしては、ロンドン中心を流れるテムズ川の上流=水道会社B、下流=水道会社Aからそれぞれ採水していた事実があったのだ。

ここで重要な事は”どんなに優秀な科学者でも、理論から正解を導きだすのは難しい

一方、”統計学を扱えれば先に正解がわかり、理論は後からでよい”という点だった。

 

これが統計学の強さであり、現代でも医学、教育、心理学で重要視されている分野の一つとなった理由であろう。

これは個人的に目から鱗の話であり、サラリーマンとして通常業務でも、統計学リテラシーは必要であると感じた一つの刺激だったとさ。

先に結論が出る、というのはとても感動的なお話です。

これを活用しない手はない!!

 

といったところで今日はここまで。

おやすみなさい。